大自然の中でトイレをどうするか?
徐々に進化した我が家のトイレ事情
今回は、森を切り拓いていた頃のトイレ事情について書いてみたいと思います。
こちらに来たばかりの時には、当然トイレなんてありませんでした。
トイレがない時に、用を足すのはどうしていたのか?についてです。
トイレに関しても、開拓が進むにつれてちょっとづつ進化していきました。
最初は穴を掘っていた
男であれば、ちいさい方はその辺ですませばいいのですが、問題はおおきい方ですね。 うちの土地は道路沿いにありますので、大きい方をしている最中に突然車が通ると丸見えてしまうので少々困りました。
交通量が少ないので、滅多に車が通ることもないのですが、それでも落ち着かないですよね・・・野グ〇って。こちらに来た当初は、木の陰に穴を掘ってそこで済ませていました。
しかし、うちの土地は元々埋め立て地だったらしく、少し掘っただけで石がゴロゴロ出てくるので、あまり深い穴が掘れないんですよね。 しかも、屋外でする大きい方は、ムキ出しの上に便の位置が近いので臭いがキツイ!んです。
なので、出した後は必ず埋め戻しておかないといつまでも臭いが残るので、結構面倒でした。
また、雨の日などは傘を差しながらやらないといけないので、最後にお〇りの穴を拭く時に注意しないと、よろけてずぶ濡れになるか、最悪出したモノの上に座り込んでしまう可能性がありました。
これは早い所トイレを作った方が良いと思っていたところ、コンテナを入手した店に簡易トイレもあるというので、併せて購入することにしました。
出たモノの処理をどうするか?
冒頭写真の左側にあるのがその時のトイレです。上の写真は、そのトイレの内部を写したものです。
一応水洗式で、中は和式のトイレです。ほとんど使われていなかったらしくて新品同様でした。 据え置きタイプの便座を買ってきて洋式にしてあります。
床もDIYでリフォームしています。本来は、写真に写っている壁と同じような模様の床でした。 床の改造は2,3年たってからやりました。
これで人に見られることもなく、また雨の日に傘をさす必要もなくなりましたが、問題は出したモノをどうやって後始末をするかでした。
下水が通っていれば、そこに接続してしまうのが一番手っ取り早いですが、うちはライフラインが全てなかったので、自前で処理しなければなりませんでした。
一応、市の下水道課に料金を確認してみたのですが、確か520円/月と言われた記憶があります。安いなと思っていたら、1平米あたりの値段だという事でした。
家の大きさだったか土地の大きさだったのか忘れましたが、ともかくとても接続する気にはなりませんでした。まあ、接続したくてもそもそも無いんですけどね(笑)。
汚水処理の様々な方法
自前で処理する場合、たいていは浄化槽を設置して処理するようですが、その他にも色々とやり方があるみたいです。
体験塾のメンバーの一人は、毛管浸潤トレンチと呼ばれる方法でやっていました。 エスロン管というメッシュ状になったプラスチック製(ポリエチレン)の管で、これを地面に埋めて汚水を少しづつしみ込ませていくやり方です。
これを畑の周囲まで張り巡らせて、汚水処理と同時に肥料もやるという一石二鳥の方法でしたが、欠点はすぐに詰まることだと言っていました。 その為、汚水桝を追加したりルートを変えたりして試行錯誤を繰り返したそうですが、現在はだいぶ良くなったそうです。
ただ、紙だけは未だに流せないそうで、トイレットペーパーは専用のごみ箱をおいてすべてそこに捨てているそうです。 便器も、通常の水がたまるタイプではなくて、蓋つきのちょっと特殊なタイプのモノを設置していました。
うちは自然落下方式に決定
自然落下方式とは、つまり地面に穴を掘ってそこに溜めるだけです(笑)。ボットン便所ってやつですね。
体験塾のメンバーで、下水処理を自前でやる必要があった人は、たいていこの穴を掘ってそこに落とすだけの自然落下式でした。 問題はないのか聞いてみたところ、特にないという事でしたので私もこの方法でやることにしました。 ただ、水洗式でないと紙が落とせないらしいです。
うちは水洗式なので紙も一緒に流せますが、ただ穴を掘って溜めるだけだと、紙を流したらすぐにいっぱいになってしまうらしいです。紙がなかなか腐らないみたいなんですよね。
水を溜めた中に落とせば、溶けてすぐになくなってしまうみたいです。うちはもう長いこと使っていますが、いっぱいになったことは一度もないです。
汚水桝は土地造成のついでに
棟梁に土地の造成をやってもらった時に、下水用の穴も掘ってもらいました。深さは3,4メートルほどで、一応コンクリート製の枠も入れることにしました。 あとは、ここに排水管を引っ張ってきて流すだけです。
ただ、穴を掘っただけだと、夜なんか間違って落っこちたりするかもしれませんし、臭いも上がってくるので蓋もしないといけません。
とりあえず、木製のパレットをひいて、その上にブルーシートをかけて周囲を土で埋めました。これで臭いはほとんどしなくなりました。
浄化槽にちゃんと蓋もしました
現在はコンクリート製の蓋を自作して、そこにマンホールを付けました。
ここから、時々コンポスト用の菌を撒いて汚水処理が早く進むようにしています。
写真は、現在の汚水桝の蓋の様子です。型枠を作って鉄筋を組み、その中にコンクリートを流し込んで作りました。
厚みを6cmにするつもりだったのですが、防水モルタルを上に流し込んだらその分厚みと重量が増してしまって人力では動かなくなってしまい、動かす時にエライ苦労しました(笑)。
結局、2m近くあるバールを使い、てこの原理で持ち上げてはズラすという作業を繰り返してなんとか所定の位置までもっていくことが出来ました。
この蓋を作ったのは、2017年の事です。それまでは、ずっと木製のパレットとブルーシートでしのいでいました。
汚水処理が早く進むように一工夫してます
また、汚水桝の穴の中にはこぶし大の石をたくさん入れて微生物が活動しやすいようにしています。これで曝気をすればほぼ完璧なのですが、今のところそこまでは考えていません。
曝気というのは、空気を供給することですね。こうすることで、微生物に酸素を供給して活発に活動するようにするらしいです。 ここまですれば、もう浄化槽と呼んで差し支えないでしょう。まだしてませんが。
不思議なのは、トイレの使用頻度に関わらず水位が一定であることです。 つまり、いっぱいウ〇チをしても、出張や旅行などでしばらく家を留守にしたりしてほとんど使わなくても、汚水桝の水位が変わらないことです。
なんでそうなるのかはわかりません(笑)。