コンテナハウスの基礎をつくる4 コンテナ芯材部分の基礎
コンテナ芯材の基礎作りとジャンカ対策
今回は、ジャンカについての話とコンテナ中央部分の基礎作りをした時の話について書いてみたいと思います。
初心者がコンクリートを作ると、どうしてもジャンカと呼ばれるモノが出来てしまいます。
私もだいぶ頑張ってなるべく出来ないようにしていたのですが、専用の道具もないし経験も浅いので、コンクリートを作るたびに出来てしまい悩まされていました。
普通の人には聞きなれない言葉だと思いますが、一体ジャンカとは何なのか?という話を次に書いてみます。
コンクリートに出来てしまうジャンカとは?
コンクリートを型枠につめていく際に、そのままつめていっただけではコンクリートが固まった後でジャンカと呼ばれる小さな空間がいっぱい出来てしまいます。
なので、ある程度までコンクリートを入れたら、棒でつついたり、型枠を小刻みにハンマーで叩いたりして空気を抜いてこれが出来ないようにします。
ですが、コンクリートの粘度ってかなり高いらしく、いくら頑張ってもどうしても出来てしまうんですよね~。それもいっぱい。
ジャンカが多数出来ると、コンクリートの強度が落ちてしまうらしいし、見た目もあまり良くないのでなるべく出来ないようにしたいのですが、どんなに棒でつついたりして頑張ってもダメでした。
コンクリートが出来た際の悪い見本です
上の写真の基礎部分は特にジャンカがひどい所ですが、これはコンクリを型枠に入れただけで何もしなかったからです。
写真では結構地面との隙間があいていますが、これは基礎を作った後で地面を掘り下げたからです。施工した時は、ほとんどすき間がありませんでした。
最初から掘り下げて、空間を確保しておけばよかったのですが、当時はそんな・・・(以下略)
施工した時は10cm程しかあいておらず、上から棒などで突いて空気抜きが出来なかったため、こんな風になってしまいました。
いや~お恥ずかしい限りですが、悪い例として公開することにしました。
バイブレーターという専用の機械もあるのですが、近所の人がこれを使って作業してみても、やはりジャンカが出来てしまったと話してくれました。
そもそも、このバイブレーター自体使い方にコツがあるらしく、素人がやってもコンクリートにスッと入っていかないらしいです。
コンクリに入れる角度にコツがあるらしいですが、人から話を聞いただけなので詳細は分かりません。
ジャンカが特に出来やすいのは、型枠の角と下の方です。プロの人がなぜあんなにきれいにコンクリートが打てるのか、不思議だったので色々調べてみたのですが、結局わかりませんでした。
もっとも、本職の人たちが使う量は半端ない量なので、コツがわかったとしても今回のような少量のコンクリートを使用するときには参考にならないのかもしれません。
コンテナの桁の部分も基礎をつくる
コンテナ下の芯材
さて、前回までで四隅の基礎をすべて作り終えました。 あとは、コンクリートが固まるのを待つだけです。 この日はこれで作業を終わりにして、いったん神戸に帰ることにしました。
次の週末に戻ってきて、固まり具合を確認してからコンテナを再びジャッキアップし、ウマにしていたブロックを外して出来上がった基礎の上に置きました。
念のため、一応もう一度水平を測って確認しました。
これで終わりにしても良かったのですが、トラック用のコンテナは下に縦に2本ついている太い芯材で支えて強度を出しているような感じでした。(上の写真参照下さい)
冒頭の写真を見てもらうと、中ほどに2本縦方向に芯材が伸びている様子がお分かりいただけるかと思います。
ちなみに、この写真は本宅の方に使用したコンテナの下部分です。今回基礎を作った最初のコンテナは、写真を撮っている余裕はありませんでした。
この芯材部分にも、コンテナのたわみ防止もかねて基礎を作ることにしました。
といっても連続で作業したわけではなく、他にやらなければならないことがたくさんあったので、それらがある程度落ち着いてからこの作業をしました。
芯材用の基礎は床束を使いました
この芯材用の基礎には、鋼鉄製の床束を使いました。どこのホームセンターにも大概置いている製品です。 長さによって値段が違うのですが、大体一個300~500円ほどです。
四隅の基礎をやった時とは違い、今度はもう既にコンテナの高さが決まってしまっています。
この高さに合わせて基礎を作ろうとすると大変なので、長さ調節が出来るこの床束を使いました。
プラスチック製もあるのですが、それはやめとけと棟梁に念押しされました。 まぁ、見た目にも弱そうだったので、コンテナの基礎としては使う気にはならなかったですけど(笑)。
狭い隙間での作業は大変でした
床束を使用した基礎
今度はコンテナの下に潜り込んでの作業となるので、かなり大変でした。
コンテナの高さは40cm程にしたのですが、狭いところだと30cm程しかなかったため、この狭い中での基礎作りはかなり大変でした。
栗石をひいて地盤を固め、水平を出すまでの手順は先に作った四隅の基礎と同じです。
あとは、この上に厚さ4cm程の石板を敷き、その上に床束を乗せてからコンテナ下の芯材まで長さを調節しました。
芯材と床束を2か所ねじで固定して終了です。写真の基礎では、ねじの固定を2か所とも忘れていますね。写真を撮った後で初めて気が付きました(笑)。
芯材部分の基礎も4か所作ることにしました。つまりこの作業をあと3回したわけです。
鋼鉄製の束をコンクリで固めて強度を上げる
床束を置いただけだと強度が弱いと思ったので、床束の周りに型枠を作ってコンクリートで固めてしまうことにしました。
今度は、型枠にボイド管と呼ばれる厚紙で出来たΦ125のものを切って使用しました。
しかし、そのままでは床束の周りに型枠として設置できないので、縦に半分に切ったあとさらにコンクリートを入れられるように上半分を3分割しました。
この分割したボイド管を全部で4つ作り、それぞれの床束に設置していきます。設置してからガムテープで巻いて固定しました。ガムテープでは弱いかなとも思ったのですが、量が少なかったからか全く問題ありませんでした。
あとは、コンクリートをつめていくだけなのですが、この作業がやはり一番大変でした。
狭い隙間での作業で、なおかつまたゴム手袋を使っての作業です。今度は腰ではなくて肩にきましたね(笑)。我ながらよくやったと思います。
コンテナ下の不気味な空間
コンテナ下に潜り込むときは、ちょっと勇気がいりました。狭いだけでなくジメジメしているので、ムカデやらクモやら気持ちの悪い虫がいっぱいいそうでした。
そういえば、コンテナ下の隙間から蛇が顔を出していたのを見たこともあります。しかし、実際に潜り込んでみたところ、何もいなかったのでホッとしました。
あと、怖かったのはコンテナが落ちてきて挟まれることでした。逃げ場がない上に機敏に動けないので、地震なんかがあって落ちてきたらおしまいです。
即死ならばまだしも、挟まれて身動きが取れなくなった上に怪我でジワジワ死んでいくなんて、考えただけでもゾッとします。
といって、怖がってばかりでは先に進まないので、ちょっとだけ勇気を出して潜り込みました。冬の寒い日に、カバーもヒーターもない便座に腰を下ろす時に出す勇気と同じぐらいの勇気ですけどね(笑)。
一応、何かあった時にすぐ連絡できるよう、念のために携帯電話を胸のポケットに入れて作業しておりました。