DIYで家を建てる コンテナの基礎工事
型枠を作ってコンテナ部分の基礎を作る
今回は、コンテナ部分の基礎工事をした時の話です。
前回は、コンテナに電気工事をした時の話でした。
その後、コンテナの基礎工事を始めたのですが、それまでにまた結構時間がたってしまいました。
電気工事をしたのが2009年の12月でしたが、コンテナの基礎工事をしたのが2010年の11月。 ほぼ1年近く経ってしまったわけです。
電気工事をした当初は、すぐに基礎工事に入るつもりだったのですが、このあとでまた仕事の方が忙しくなってしまい、ようやく暇になったのが1年後だったというわけです。
基礎の高さをどれくらいにするか?
本宅を建てるにあたり、まず始めたのはコンテナのちゃんとした基礎を作る事でした。 それまでは、ずっとブロックに仮置きした状態でした。
2段ほどしかブロックを積んでいなかったため、コンテナ下の隙間は約20cm程。 これだけ狭いと湿気の影響を受けやすいため、コンテナの劣化が早まってしまいます。
家を地面からどれだけ離すかは、結構悩ましい問題でした。 あまり低いと湿気による劣化が早くなりますし、かといってあまり上げると、今度は家に出入りしにくくなってしまいます。
基礎の高さをどれだけとるかはケースバイケースのようで、標準でこれくらいというのは調べてみても分かりませんでした。
一応、布基礎の場合で30cm以上らしいですが、30cmというとかなり地面に近いと感じますね。 メジャーとにらめっこして色々と考えてみた結果、この下のすき間は40cmにすることにしました。
今回はコンクリートの中に鉄筋を組むことにしました
そこで、幅15cmのブロックを3段ほど横向きに積むことにしました。
コンテナを水平にした時に、地面との距離は四隅で微妙に違うので、この時も10・12・15cmのブロックを組み合わせて理想の高さにしました。
1台目のコンテナに基礎を作った時と同様、コンテナをジャッキアップしてからウマの上に乗せ、ブロックを外してから地面を20cm程掘ってから栗石を敷き詰めていきました。
あとの工程は前回の時と同じなのですが、あの時よりはちょっと知識も増えましたので、今回はコンクリートに鉄筋を入れることにしました。
割栗石の基礎の上に型枠を作り、その中に鉄筋を組んでフーチンを作ったのです。 フーチン(フーチング)とは、家の重さを分散させるために基礎の底の部分を広く作った部分の事です。
横から見ると、ちょうど画びょうのような形ですね。 画びょうも、針の方は刺さりやすいですが、反対側の丸い部分は刺さらないのと同じです。
家の基礎の種類について
基礎には大きく分けて3種類あり、独立基礎・布基礎・ベタ基礎の3つです。 最近の住宅は、ベタ基礎がほとんどだと思います。これは不同沈下を防ぐためですね。
不同沈下とは、建物が斜めに沈下することと専門書には書いてありますが、基礎がバラバラの深さで沈下すると家が壊れてしまう事だと私は理解しています。
ベタ基礎は、住宅の底面全体に鉄筋コンクリートの版(面)を付けて全面で支える形の基礎なので、この不同沈下が起こりにくいとされているようです。
布基礎とは、全ての壁の下に連続して作られる帯状の基礎の事です。 全ての壁という事は、外壁だけでなく内壁の下にも基礎があるという事ですね。
独立基礎というのはその名の通り、家の要所の下にだけ独立して存在する、繋がっていない基礎の事です。 コストが安くて手間がかからないのですが、不同沈下をおこしやすいので弱い地盤には使えないと思います。
うちは地盤が固かったのと、コンテナを使用して家を建てることにしたので、すべて独立基礎でやることにしました。
鉄筋の工作のやり方
この基礎工事の時に初めて鉄筋を組みましたが、結束線と呼ばれる針金で括り付けるだけですので、それほど難しい作業ではありません。
ハッカーと呼ばれる専用の工具で、鉄筋同士を結束線でくくりつけていきました。
鉄筋を切ったり曲げたりする必要があったのですが、最初の頃は購入した時にホームセンターでやっていました。
必要な寸法と形を図面に書き、それを鉄筋を購入したホームセンターで専用の工具を借り、図面通りに作ってから家に持ち帰っていました。
しかし、小さいとはいえ家の基礎に使うのですから量が多く、そのうち自分の家でやりたくなってきたので、切断はサンダーで行い、曲げるのは上の写真の様な工具を使ってやるようになりました。
この工具は、鉄筋曲げというそのまんまの名称らしいのですが、このままでは使いづらいので、私は三六版の合板を半分ぐらいにした端材にねじで止めて使っていました。
まとめ コンテナ基礎の制作
- 最初に穴を掘り、そこに割栗石を敷き詰めて砂や小石を入れてから突き固めます。 通常はランマを使ったりしますが、この時は上にコンテナがありましたので、足で踏んだり板を敷いてから掛け矢で叩いたりして突き固めました。
- 水平を確認してから、その上にコンクリートを入れる型枠を作ってのせました。この型枠の中に、鉄筋を組んだわけです。 あらかじめ鉄筋を組んでおいてから型枠の中にコンクリートを半分ほど流し込み、鉄筋を入れてから再びコンクリートを流し込みました。
- この型枠の部分が、フーチンとなります。 通常は、この上にさらに型枠を作ってコンクリートを流し込んで基礎を作りますが、うちはその代わりにブロックを積み重ねておいたわけです。ブロックとフーチンがつながるように、縦方向にも鉄筋を入れました。
- 固まる前のコンクリートの上に、ブロックを一つだけ置きました。 固まるのを待ってから、その上に残りのブロックを積み上げ、鉄筋を組んでいきました。
- このブロックの周りに、型枠を作って囲みました。型枠の中にコンクリートを入れて、固まるのを待ちます。 本当は、この作業は一気にやってしまった方がコンクリートが一体となり強度が出て良いのですが、一人での作業ではそこまでとても手が回りませんでした。