森の中楽給幸足生活

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基礎工事2 型枠を作成する

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根切作業中に出て来た大石

基礎用の型枠作りとコンクリートの養生

本宅の木造部分の基礎工事をした時の話の第2回目です。

今回は、型枠を作ってからコンクリートを流し込んで、フーチンとその上の基礎を作っていった時の話です。

基礎工事は、文字通り家の基礎となる部分ですので、ちゃんとした基礎が出来上がるように色々と腐心しました。

今思い返してみると、初めてでよくここまで出来たなと思います。

割栗石を使って基礎の下部分を作る

割栗石を敷き詰めてから、細かい砕石や砂を入れて突き固めていきました。 その後、水平になっているか確認してから型枠を作っていきました。

水糸を張りなおし、砕石のてっぺん(天端)から水糸までの距離を測り、基礎の高さは大丈夫かを確認しました。

通常であれば、この上に捨てコンと呼ばれるコンクリートを打つらしいのですが、素人がやるとかえって水平が狂うとセルフビルドの本に書いてあったので、私はやりませんでした。

根切穴の深さですが、専門書を見ると30cm以上は掘る事と書いてあったので、必要最低限の30cm掘ることにしました。(だって掘るのが大変なんだもの)

それほど深い穴ではないですが、硬い地盤を人力で掘るのは結構骨が折れました。

寒い所だと、コレ以外にも凍結深度にも気を付けないといけないようです。なぜなら、地面が凍った時に基礎が持ち上がってしまい、氷が解けた時に基礎の高さが変わってしまうからの様ですね。

うちは私が元居た神戸に比べれば寒いですが、それでも地面が凍り付くことはなかったので、凍結深度は確認しませんでした。

しかし、その後-10℃以下になって地面が凍り付くことが2~3回あったので、やはり確認しておけばよかったですね。

フーチン部分の型枠を作る

基礎の断面図

今回も、型枠は合板から切り出して使いました。まずはフーチン(フーチング)の部分から作っていきます。

フーチンの幅は、1階建ての場合は30cm以上、2階建ての場合は45cm以上にしろと書いてありました。 わが家は平屋建てにする予定でしたので、キリのいい30cmにしました。 上の図では、幅と書いてある部分です。

フーチンの厚みも決まっているようで、15cm以上にする事と書いてありますね。 上の図面では、厚みと書いてある部分がここに相当します。 当然、合板もこれ以上の幅になるように切り出しました。

次に切り出した合板同士を、丸セパと呼ばれる専用のボルトを使って固定していきました。 作業そのものは単純なのですが、数が多いので結構時間が掛かりました。

型枠の内側には、コンクリートが固まった後で型枠が外れやすいように油を塗っておきます

最初は腐りかけの食用油を使っていたのですが、すぐになくなってしまったので、その後はクレオタフと呼ばれる防腐剤を塗っておきました。

型枠の中に鉄筋を組んでいく

L字型の型枠を4つ(四隅用)、T字型の型枠を2つ(平側の中間用)作り、それぞれの基礎の中に入れていきました。それから今度は、それぞれの型枠の中に鉄筋を組んでいきました。

フーチンからの立ち上げ部分も、本来ならば型枠を作って基礎を作るのですが、建物自体があまり大きくないので、うちはブロックを使うことにしました。

このブロックを、必要高さを計算して割り出してから、高すぎる所は余計な部分を少しサンダーを使って切っておきました。

立ち上げ部分に必要な幅は12cm以上なので、12cm幅のブロックを使用。これを2段積むことにしました。

このブロックに通す縦方向の鉄筋も、フーチン部分の鉄筋を組む時に一緒に組んでおきました。

鉄筋の太さも、入れる場所によって決まっているようです。基礎の天端フーチンの真ん中13ミリ、それ以外は10ミリの鉄筋を使えと書いてあったので、その通りにしました。

これで、あとはコンクリートを流し込むだけです。この作業を全部で6か所やりました。 1か所やるのに、ほぼ半日かかっていましたね。

本格的な冬が来る前にコンクリートを練る

さて、まずはコンクリートを作らなければなりません。 今回は量が多いので、トロ舟やネコ車を使わずにガリバリウムの平板を2枚買ってきて、その上で練ることにしました。

この上にコンクリートの材料(セメント・砂・砕石)をぶちまけ、空練りをした後で水を加えていってコンクリートを作っていくわけです。

量が多いときは、このやり方の方がトロ舟を使うよりは断然楽ちんです。 とはいっても、やはりキツいのはキツいんですけど(笑)。

さて、この作業をしている時にはすでに12月になっていました。この季節の割には比較的暖かかったのですが、すぐに厳しい寒さがやってくることは分かっていましたので、割と焦っていました。

1人でやるにはどうしても限界があるので、作業を迅速に行うために途中から近藤さんに頼んで助けてもらうことにしました。

2人でコンクリートを練り、出来た後で私がコンクリートを型枠に入れてゆき、近藤さんにはジャンカが出来ないように棒で突っついたりゴム製のハンマーで型枠を叩いたりしてもらいました。

2人でやるとやはり早いですね。いつもは1か所やるのに丸1日かかっていたのですが、近藤さんに手伝ってもらったら1日で3か所出来ました。

コンクリートが寒さでやられないように工夫する

早く固まるようにコンクリートには急結剤をいれ、水の量もいつもより2割ほど少なめにしました。 あとで知ったのですが、お湯を入れても同じ効果があるんだとか。 もっとも、この頃は給湯器がなかったので、知っていたとしても用意できなかったと思います(笑)。

フーチンの型枠にコンクリートを入れ終わったら、その上の所定の位置にブロックをのせていきました。

水平方向の鉄筋を組んでからまたブロックをのせ、最後にまた鉄筋を組んでからブロックの穴にコンクリ―を入れていきました。

最後に、ブロックの穴数か所にアンカーボルトを入れていきました。 これを鉄筋に括り付けてから、コンクリートを流し込んでいきました。

コンテナハウスの時の失敗を踏まえ、今回はコンクリートが寒さでやられないように養生もしっかりしておくことにしました。

この頃、日中はまだ気温が10度くらいあったのですが、夜になるとさすがに冷え込み、零下になる事はなかったのですが5度以下になる日が増えてきました。

コンクリート5度以下になると、寒さにやられて強度が出なかったり、脆くなったりする事があるそうです。

そうならないように、コンクリートを打ち終わってからしっかり養生しておくことにしました。

コンクリートの寒さ対策に電球を使ってみた

最初は、新聞紙で覆った後で使わなくなったボロ布をかぶせておいたのですが、夜中に温度を測ってみると5度以下になっていました。

これでは足りないことがわかったので、どうしようかと対策をあれこれと考えました。 ヒーターのようなものを入れたらどうかと考えたのですが、身近にある適当なものが思いつきませんでした。

次の日、近所の人と話をしていた時に、会話の中で投光器を使ってみたらどうかという話が出ました。

これにヒントを得て、この日から基礎全体を農業用に使うビニールで覆ってビニールハウスのようにし、その中に40Wの白熱電球を3つほど入れてみることにしました。

基礎工事を終えてからこの養生作業をするのは骨が折れましたが、おかげでこの日から5度以下になる事はありませんでした。しかし、この中の温度が全体的に均一になっていたかどうかは疑問です。

基礎が出来上がってからコンクリート強度検査なんてもちろんやっていないので、果たしてちゃんと出来ているのかは分かりません(笑)。

この記事を書いている段階で7年ほど経ちましたが、一応問題は起こっていないです。