森の中楽給幸足生活

森の中でのDIY生活を綴っています

コンテナ側にも束と母屋を取り付ける

f:id:torejariba:20210819213351j:plain
左から軒桁(黄)母屋(赤)棟木(青)

コンテナ側に小屋束と母屋を取り付ける

今回は、コンテナの天井部分に母屋を取り付けた時の話です。

前回は、ツーバイ工法で建てた木造部分母屋を取り付けた事までを書きました。

母屋とは、棟木と軒桁の間に入れる横材の事で、屋根を支える部材のひとつです。 冒頭の写真では、赤い矢印の部分が4つありますが、これが全て母屋になります。

黄色い矢印2つが軒桁で、青い矢印が棟木になります。

母屋を支える短い柱の事を、小屋束と呼びます。

束とは短い柱の事を言うらしく、例えば床を支える短い柱の事は床束と呼びます。

コンテナの天井にツーバイ材を取り付ける

下地材と小屋束の関係

コンテナ側に梁を渡す必要はありませんでしたが、この部分は屋根裏部屋にしようと考えていたので、床を張るための下地材が必要でした。

また、束を取り付けるための下地材も必要でしたので、コンテナの上にツーバイ材でこれらの材を取り付けておくことにしました。

上の写真が、その屋根裏の様子になります。

赤枠で囲っている部分に、ツーバイ材の下地材が入っています。

写真では合板と手前の荷物で見えなくなっていますが、この部分の下地材を今回入れていきました。

上の写真は、冒頭の写真のコンテナ上部分の内側を撮ったものです。 小屋束(青枠)の上にのっているのが母屋です。

この母屋が外につき出して、冒頭の写真のような形になっているわけですね。 本当は合板を入れる前に写真を撮っておけばよかったのですが、作業に没頭している時は写真を撮るという考えすら思いつきませんでした。

コンテナの下地材の中途半端なピッチに悩む

コンテナの屋根裏部分

ツーバイ材は、上の写真の様な感じで横に寝かせて、コンテナの天井の周囲をぐるりと囲む形で入れています。

写真は仮住まいの方の屋根裏部分です。 今回の作業でも、これと似たような形でツーバイ材を使っています。

違うのは、上の写真では縦方向に下地材を入れていますが、今回は横方向で入れていきました。

固定には、ネジと金具を使いました。問題は、その中間に入れる梁のピッチをどうするかでした。

コンテナの天井の中にも、壁と同じように同じ間隔で所々に鋼材が入っており、これで外壁と内壁を取り付ける構造になっています。

しかし、これもまた壁と同じで65cmという中途半端なピッチで入っているので、大工の基本である3尺(約90cm)の倍数の間隔では入れられませんでした。

コンテナの天井というのは、近くで見ると結構凹んでいます。 これは、天井に使っているアルミ板が薄いせいですね。外壁は、もう少し厚みのあるアルミ板で作られています。

6尺(約180cm)間隔で束を立てるための梁を入れていきたいのですが、そうするとコンテナの鋼材がない部分に梁を入れることになり、強度的に支えられるのかという不安がありました。

どうしようか結構悩んだのですが、試行錯誤した結果、コンテナの中途半端なピッチに合わせることにしました。そのため、うちは木造側とコンテナ側で梁の間隔が違っています。

これを本職の大工さんが見たら、何と言うのだろうといつも思います。 まあ本職の大工なら、そもそもコンテナなんて間違っても使わないでしょうけれども(笑)。

棟木や母屋に使う角材の太さはどのくらいか?

母屋や棟木には、通常は105ミリの角材を使うようですが、うちは平屋建ての小さな家なので90ミリの角材を使っています。周りの人の家を見ても、大体90ミリの角材を使っていました。

棟木には、さらに一回り太い120ミリの角材を使うこともあるそうです。 知り合いの住んでいる古民家の屋根裏を見せてもらったことがあるのですが、もっと太い丸太を使用していました。

これだけ太いと、上にあげるだけでも大変そうですね。私は、屋根材に使う角材はコンテナに立てかけておいて、脚立でコンテナの上に上がってから1本づつ引き上げていました。

90ミリの角材でも、3m長さのモノを1人で上げるのはちょっとしんどいです。

母屋や梁の間隔はどのくらいとればよいのか?

母屋と母屋の間隔も、垂木にどのサイズを使うかで決まって来るようですが、専門書を見ると通常は3尺以下にしなさいと書かれています。(通常垂木には45×105ミリの角材を使うようです)

うちの場合、母屋の間隔を木造部分は3尺間隔で作っていますが、コンテナ側は幅が狭いので(238cm)その分だけ3尺より狭くなっています。

梁と梁の間隔も、屋根材に使う材のサイズで変わるようですが、通常は1間(約182cm)以下にしなさいと書かれています。こちらの間隔は、母屋に比べると少し広いです。

うちは本多く入れて、通常よりも少し狭めにしてあります。 木造側は仕切り壁との都合によって変えたのですが、コンテナ側は天井内部に使用している鋼材の中途半端なピッチに合わせたためです。

下地材の上に束を立てて母屋をのせる

さて、ツーバイ材をコンテナの天井部分に取り付けたところで、次はこの上に小屋束をのせていきました。 束の根元部分にネジを斜めに入れて仮止めしてから、反対側を釘打ちしていきました。

今までは仮止めのねじもそのまま使っていたのですが、この部分は釘止めしてからネジを外して、角材と同じ幅のL字金具を付けていきました。

1本の梁の上に、長さの違う束を1本づつ、計2本づつのせていきました。束を立てた後で、今度はその上に母屋をのせていきます。

使用したのは木造側と同じ90ミリ角3mの杉材です。 母屋のつなぎ目部分も、木造側と同じく90×180ミリに切り出した合板でつないでいきました

妻側の軒先(けらば)をどのくらい出すべきか?

妻側の軒先の事を、けらばというそうです。冒頭の写真に写っている部分ですね。 このけらばを、どれくらい外に出すのかも結構悩みました。

セルフビルドの本を見ると45cmで作っていましたが、通常はこのくらいだと思います。

都会に建っている家を見ると、ほとんど軒先が出ていない家が多いですね。 流行りのデザインだからなのか、隣家との距離の関係なのかは分かりませんが、もっと出せばいいのにといつも思います。

自然の中で暮らしていると、雨のかからない場所が結構必要になってきます。 そのため、軒先も長く出したいのですが、あまり出すと今度は風に弱くなってしまうので、色々考えた末60cm出すことにしました。

母屋に使う杉材に60cmの所で印を入れ、その部分を一番端の束に合わせてのせていきました。

母屋と束の接合には鎹を使いました

母屋を全てのせてみると、梁に使ったツーバイ材がたわんでしまっている部分がありました。 コンテナ天井の鋼材下地とのすき間が出来ていたのが原因ですね。

すき間は最大で5cm程開いていました。 この部分には、端材でくさびを作ってツーバイ材と鋼材の桁の間に入れていきました。

母屋と束との接合には鎹(かすがい)を使いました。「子は鎹」という言葉にある、あのかすがいです。 ネジで仮止めしてから、反対側にかすがいを打ち込んでいきました。

この方法で、反対側の木造部分の母屋と束も止めてあります。 鎹もホームセンターで手に入りますが、太さや長さなどが違っていて、思っていたよりも色々な種類があります。

うちで使ったのは、太さ9ミリ長さ120ミリのかすがいです。

さて、これで屋根を支える部材を全て取り付けましたので、次はいよいよこの上に垂木を流していきます。