屋根を支える垂木を取り付ける
等間隔で垂木を取り付けていく
今回は、母屋や棟木の上に垂木を取り付けていった時の話です。
前回、小屋束を立ててからその上に母屋を取り付けた時の事を書きました。
棟木と軒桁はその前に取り付けてありますので、後はこの上に垂木を流していけば屋根の下地材がそろうことになります。
今回の作業で、今でも後悔している失敗をしてしまいました。
本宅の垂木にはツーバイ材を使用しました
垂木を取り付ける作業は、特に難しいことはありません。
ただ、一番端の垂木は外壁を止めるための下地材にもなるため、この位置だけは慎重に見定める必要がありました。
両サイドの端の位置が決まったら、あとは455ミリ間隔で垂木を順に打っていくだけです。 垂木には、12フィートと14フィートの2種類の長さのツーバイ材を使用しました。 12フィートは木造部分の垂木に、14フィートはコンテナ部分の垂木に使用しました。
以前、仮住まいのコンテナハウスに屋根をつけた時には、トタンの波板を付けただけだったので45ミリの角材を使用しました。 しかし、今回は合板を2重にのせる予定だったので、ツーバイ材を縦にして使用することにしました。
14フィートの長さの垂木の扱いに苦労する
屋根の右側部分が14フィート
木造側には12フィート(約365cm)のツーバイ材を、コンテナ側には14フィート(約425cm)のツーバイ材を使用しました。 コンテナ側の方が長いのは、この下にウッドデッキを作るつもりだったからです。
ただ、14フィートの長いツーバイ材は近所の店ではなかなかお目に掛かれなくて、普通なら取り寄せてもらうか建材屋さんに頼まないと入手できないと思います。
私の場合は、たまたま隣町の津山のホームセンターに置いているのを知っていたので、今回この部分に使う気になったワケです。
これだけ長いと運搬するのも大変で、12フィートまでならば軽トラの荷台に入れて運べるのですが、それ以上の長さになると斜め前方に突き出しすぎるのでそれが出来ません。
この時は、近所のホームセンターに届け先を変更してもらい、なるべく運送距離を短くする事にしました。 当日は、軽トラの後ろから少しはみ出た形で積んで家まで運んできました。
配達してくれれば楽だったのですが、購入量が少なかったためにそれは出来ませんでした。
当然、この長い材を一人で上にあげる作業も割と大変でした(笑)。
簡単な作業だったハズなのに凡ミスを犯してしまう
簡単な作業のはずでしたが、ここで結構重大なミスを犯してしまいました。
外壁との取り合わせがあったため、垂木は最初に両端に取り付けたのですが、コンテナの長さが728cmだったため、どちらからやっても間隔は同じになるはずだと考えて両側からやってしまったのです。
つまり、北側から455ミリ間隔で垂木を打ち、南側からも455ミリ間隔で垂木を打ってしまったわけです。
しかし、この作業の途中でピッチが合わないことに気が付きました。 どちらから取り付けていっても同じはずなのに、10cmほど違うんです。
一度狂ってしまったものはなかなか戻らない・・・
何故なのか検討したところ、コンテナの長さは確かに728cmなのですが、天井部分は15cm程余計に出ていたんです。 つまり、コンテナの天井部分は743cmあったということになります。
上の写真では分かりづらいかもしれませんが、コンテナとの境目部分がちょっと出ているのです。
最初に両端の垂木の間隔を測っていればこんな凡ミスは犯さなかったと思いますが、その時は作業に夢中になっているので思い浮かばなかったのですね。
北側の垂木を取り外してもう一度やり直したのですが、なぜだか一度狂ったものは簡単には戻らなくて、結局3回くらいやり直す羽目になってしまいました。
3回目の時にはもうすっかり面倒くさくなってしまい(笑)、合板の乗る910ミリ間隔の所だけ直して後はそのままにしてしまったんですよね~。
おかげで、垂木の間隔が不揃いな所が今でもそのままになっています。 素人ならではの失敗だと思いますが、この失敗は今でも悔やまれます。
家づくりにおいて、等間隔で材を固定する作業は結構ありますが、基準とする所は一か所だけにしないとこんな失敗をしますよという教訓を得ました。
釘とねじと金具を使って垂木を固定
垂木もねじで仮止めした後で、反対側を釘で止めていきました。
材が89ミリと分厚いので、両方とも斜め打ちで止めていきました。
棟の部分は6cm程しか釘を打つスペースがなかったので、上の写真の様な金具で固定しました。
軒の部分はひねり金具も併せて使ったのですが、これは内壁工事の時に邪魔になったので全て取り外しました。
こういう見通しの気かない所も、素人ならではだと思います。 初めてなので仕方がないとは思いますけれども。
直角と長さ果たしてどちらが正解なのか?
それから、垂木が棟木に対して直角になっているかを確認しました。 直角の測り方は、基礎の時に大矩(おおがね)を使った時にやった、例のピタゴラスの定理です。
対角線を測ったところ、コンテナ側は最後の垂木が5cm程長い事が分かりました。 しかし、垂木の長さを何本か測ってみると、すべて同じ長さでした。
一体どちらが正解なのだろうか? 直角に合わせるべきか、長さで合わせるべきか随分迷いました。
あちこち測り直してみたのですが、どちらも正しいように思えます。 迷った末に、直角の方で合わせることにしました。
後からプロの大工さんに聞いて分かったのですが、こういう時はやはり長さで合わせるようです。 直角を測った時に鉛筆で付けた印の幅の違いでも、このくらいの差は出てきますからね。
この時は確か4Bの鉛筆を使っていたと思うのですが、この印の右端で測るか左端で測るかでも、7m以上先では10cm以上違ってきます。
この時の判断ミスで、あとで屋根材を張る時にまたちょっと苦労することになります。
全ての垂木を固定したところで、次は垂木の先端をそろえる作業に入りました。
垂木の先端をそろえる作業をする
合板を固定していく前に、垂木の端をそろえる作業をしていきました。 同じ長さの材を同じところで固定しているはずですが、どういう訳か先端は微妙に長さが違っているんですよね~。
一番短かった垂木を基準にして、全ての材に墨ツボを使って線を引っぱり、その線に沿ってのこぎりで切断していきました。
丸鋸を使用しても良かったのですが、切断する幅が1cm前後と短かったのでのこぎりを使いました。
この部分は、基礎のラインと垂直になるように縦に切ることもあるようですが、うちは材の角度をそのまま利用する形で切断していきました。
屋根の両側のラインをそろえたところで、次は面戸板と呼ばれる部材を取り付けていきました。
垂木の間に面戸板を取り付けていく
垂木と垂木の間には、当然空間が出来ます。この空間を埋めるために面戸板を取り付けていきました。
といっても、垂木の間と同じ幅のツーバイ材を切って取り付けていくだけです。
この作業も、ちゃんと垂木を等間隔に入れていれば、ほぼ全ての面戸板の長さが同じになるはずなのですが、面倒くささに負けてひと手間省いてしまったために、バラバラの長さになってしまいました。
この段階ならまだ間に合ったはずですが、もはやそんな気力は残っていませんでした(笑)。
外壁と面(ツラ)になるように、面戸板の位置を合わせて取り付けていきます。 取り付けにはボンドとネジを併用して付けていきました。
さて、次はいよいよこの上に合板を張っていく作業に入ります。