森の中楽給幸足生活

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コンテナハウスの出入口を断熱する

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現在の入り口シャッター付近の様子

コンテナの出入口を断熱する

今回は、コンテナハウス出入口のシャッター部分の前に棚を作って入り口からの冷気を遮断する工事をした時の事を書いてみたいと思います。

前回は、コンテナにドアを取り付けた時の事を書きましたが、この時並行してこの出入口の断熱工事も行っていました。

冒頭の写真は、現在(2018年)のコンテナハウスのシャッター部分の様子を外から写したものです。上部分が網戸になっているのが少しだけ見えると思います。

夏は中に熱がこもるので、外気が入りやすいように網戸を張っていますが、それ以外の季節はずっとシャッターを下ろしたままにしています。

コンテナハウスが冷え込む原因

ドアの取り付け工事を行ったのは、1月の末の事でした。まだまだ寒さが厳しく、特に夜寝る時は布団を何枚もかけないと寒くて眠れないぐらいにコンテナの中は冷え込みました

初めは気が付かなかったのですが、何度もコンテナの中で寝泊まりしているうちに、この寒さの原因が入り口のシャッターにあることに気が付きました。

コンテナ内部で、唯一金属がむき出しになっているのがこのシャッター部分です。朝起きた時に、ここだけ霜がびっしりついているんですよね。

この冷気が部屋の中を冷やしてしまっているので、これを何とかしない限り寒い夜は続くことになります。

シャッター側付近の断熱をどうしようか?

さて、実際のところ、どうやって断熱しようか色々と考えました。

棟梁は、シャッターにポリスチレンフォームを貼り付けたらどうだと言ってくれましたが、それだと見た目が安っぽい感じになるし、関節部分の断熱は出来ないのでやめました。

ドアを付けることにしたので、ここから出入りする事はもうほとんどないはずです。ということは、やはりここを全部ふさいでしまった方が良いのではないかと考えました。

しかし、完全にふさいでしまうと換気がしにくくなりますし、大きな荷物の出し入れも出来なくなるので、季節や状況に応じて変えられるようにすることにしました。

そこで、本棚の様な箱をいくつか作り、それを組み合わせることで変化に対応できるようにすることにしました。大きい壁ひとつにしてしまうと、動かす時も大変ですからね。

可動式にすることも考えましたが、余計な手間をかけずに出来るだけシンプルにした方が良いだろうと考えてやめることにしました。

どのような壁にしようか?

出入口の断熱も兼ねた本箱

構成としては野地板で箱を4つ作り、それを組み合わせて一つの壁になるようにします。 上の写真に写っているのがその箱です。こうしてみると、本箱にしか見えませんね。

野地板の長さが1m程しかないので、それを2段に重ねても天井までの高さ2m35cmまで40cmほど隙間が出来ます。

その隙間も埋めてやらなければならないので、合計3段になります。それを2列作らなければならないので、全部で箱を6つ作らなければなりません。

そして、それぞれの箱の裏に断熱材を貼り付けることで断熱することにしました。

箱は下側の二つを下駄箱掃除機等を入れておくのに、上は本棚小物入れに使うことにしました。

まず箱を入れる枠を作ることにする

コンテナの入り口付近は、シャッターを出し入れするためのレールがあったり、コンテナとして使っていた時の名残であるフックが付いていたりと結構ボコボコしています

ここに箱を積んで置くには、やはりそれを入れるための枠を組んでやらないと安定しません

ちょうど野地板の長さ2枚分と、ツーバイ材2本分の長さがコンテナ内部の長さになったので、ツーバイ材で枠を作ることにしました。

壁と床は、ツーバイ材を同じ長さに切ってねじ止めするだけで良かったですが、天井部分がやはり中ほどでねじ止めしてやらないとたわんでくる恐れがあったので、天井に胴縁をとめた時と同じ方法でねじ止めしました。

このコンテナの床は全て金属製でしたので、床部分は両端をねじで止めただけです。

野地板で箱を作る

枠を作ったところで、次は箱を作っていきます。材料は野地板を使うことにしました。

野地板は厚みが12ミリしかないので、本棚として使うには薄すぎます。今ならおそらく厚さ20ミリ合板を切るか、厚さ16ミリか18ミリ化粧板を使うと思います。

しかし、この時はまだ経験が浅かったので、何も考えずに安かった野地板の表面をサンダーで削ったものをそのまま使ってしまいました(笑)。

箱の横幅は大体1m弱の長さでしたが、このままだと強度不足で板が折れそうだったので、真ん中に一枚板を入れて補強してやることにしました。 同じ大きさの箱を4つ作ったところで、試しに枠に入れて積み上げてみました。

本棚として使うのであれば、野地板の幅の長さである12cmで大丈夫ですが、下駄箱として使うのであれば奥行きが12cmでは全然足りません

なので、下側はもう一つ奥に同じ大きさの箱を作って繋げることにしました。それでも24cmしかないので、ちょっと足りないのですが・・・。

これも、今であれば最初から靴が入る奥行のものを作ると思います。まあ、その分動かす時に重くなってしまうんですけどね。

箱の裏に断熱材を貼り付けていく

断熱付き本箱の裏側

箱を作ってから、次に裏側に厚さ5ミリのベニヤ板を取り付けていきました。 今ならルーターで野地板に溝を切ってからその中にベニヤ板を入れると思いますが、この時はネジでとめていました。

さし金を当てて直角を出してからベニヤ板をネジでとめ、それからベニヤ板の余計な部分をのこぎりで切り落していきました。

それを4つ分繰り返した後で、そのベニヤ板に断熱材として厚さ15ミリポリスチレンフォームを貼り付けていきました。今度は裏面の寸法を測ってから、カッターで切って貼り付けました。

ボンドで貼り付けた後、しばらく乾燥させます。その間に、今度は上の隙間に入れる40センチほどの高さの箱を作っていきました。

3段目の断熱箱を3つ作る

3段目の断熱壁

3段目の断熱壁

初めは2つにするつもりでしたが、そうすると真ん中できれいに割れてしまって積み上げた箱が安定しないことに気付きました

ですので、2列をまたぐ形で長めの箱を一つ作り、両脇をその半分の大きさで作ることにしました。

この高さだと物入れとしては使いにくいので、上の3つは表側にベニヤ板が来るようにし、壁紙を貼った後で取り出しやすいように取っ手をつける事にしました。

この3つの箱にも、それぞれ裏側にポリスチレンフォームの端材を貼り付けていきました。

上の写真には2つしか写っていませんが、小さい方の箱がもう一つあります。補強材が横に一本入っていますが、これは縦に入れた方が良かったですね。 なぜこうしたのかは自分でも分かりません(笑)。

組み上げてから留め金を付ける

断熱壁の固定部分

さて、全ての箱が完成した所で組み上げて枠の中に収めていきます。

作っている最中に、野地板が歪んでしまい所々隙間が出来てしまいましたが、何とか全て納まってくれました。

この状態で、地震が来た時にばらけたり落っこちたりしないように、それぞれの箱を枠にねじどめしたり留め金を付けたりして取り付けていきました。

写真は、丸棒とペットボトルのキャップで作った留め金です。簡単に取り外しできるようにこうしたのですが、使い勝手はイマイチです(笑)。

あとは、棚を作ってやれば完成です。棚をとめるダボを入れるための穴を開けてやり、野地板を切って棚板を作ってやりました。

一つの箱が4段になるように棚板を3枚ずつ、それを4箱分ですから全部で3枚×2列×4箱分の24枚の野地板を切っていきました。

こういう作業は卓上の切断機があれば早いのですが、この時は一枚一枚のこぎりで切っていたので結構時間が掛かりました。

ダボを入れる穴を開ける作業も時間が掛かりました。なにせ、一つの棚板につき穴を4つ、それを3段×2列×4箱分の穴の位置を、正確に墨付けしながらやらないといけないので結構大変でした。

ドア取り付け後に断熱壁も完成

さて、ドアの取り付けが完成した後で、この断熱と収納を兼ねた壁も完成しました。

すき間から冷気が多少入ってくるものの、この断熱壁が完成してから夜暖かく眠れるようになりました

以前は布団を被って寝ていても、頭だけはどうしても寒かったので目出し帽をかぶって寝ていたのですが、この断熱壁が出来てからは被る必要がなくなりました(笑)。布団も1枚減らす事が出来ました。

厚みが12ミリの野地板では、本棚として使うのはキツイと思われましたが、10年たった今でも折れたり割れたりすることなく使えています。