トイレ・風呂場・洗面所に必要な広さはどのくらいか?
自分の家の設計図面を描いた時の話
今回も、自分の家の設計図面を描いた時の話です。
今回は、屋根の勾配や天井の高さなど、家の細部について色々と考えた事を書いております。
あとは、洗面所や風呂場などの広さをどのくらいにするかという事ですね。
今まで、あまりそのような事は考えた事もなかったので、いざ図面を描こうとしても手掛かりがないために、どのくらいの広さが適切なのかが分かりませんでした。
家の全体的な構造について
さて、前回は家全体の概略を書いていませんでしたので、いきなり9尺(273cm)と言われてもピンとこなかったかもしれません。
家の基本的な概略を簡単に書きますと、切妻屋根の平屋建てです。 通常の家と違うのは、家半分がコンテナで構成されていることです。 冒頭の写真を見てもらえば分かりやすいと思います。
今回設計するのは、主にコンテナとは逆半分の木造部分です。 なぜ家の半分がコンテナなのかは、経済的な理由と電気工事を先に済ませるためでした。
前回書いた273cmというのは、この家半分の木造部分の横幅の寸法です。
床の高さは、コンテナの床の高さに合うようにしました。 と言っても、まだ設計段階ですので、断熱材の厚みや入手できる材料によって微妙に違ってくるはずです。
しかし、今の段階では分からないので、微調整は床の制作に入った時にすることにしました。 なにせ、図面を描いても技量が未熟なため、その通りに施工できるとは限りませんので(笑)。
天井の高さをどのように決めたのか?
次に悩んだのが、天井の高さと屋根の勾配でした。
コンテナの天井の高さに合わせた方が見栄えはいいかもしれませんが、207cmしかなかったのでかなり天井の低い部屋の中で生活することになります。
やはり、普段生活する居間ぐらいは普通の方がいいので、天井の高さは235cmにすることにしました。
天井の高さも、標準の高さ寸法というのは決まっていないようですが、実家やら知り合いの家やらいろいろ測りまわってみたところ、235cmの所が圧倒的に多かったですね。
後日、家を建てている時に気が付いたのですが、温められて上昇した空気はこの辺りの高さが境目になっているみたいでした。
夏のクソ暑い時になどは特に分かりやすくて、上の方にあがるとこの高さから急に暑くなっていました。 だから、天井の高さはこれくらい(235cm)になっているのではないかと思います。
上の写真は、仮住まいのコンテナの中を撮ったものですが、このコンテナの天井の高さも235cmでした。 まあ、コンテナは人が住むことを考えて設計されてはいないとは思いますけれども(笑)。
屋根の勾配をどうしようか?
屋根の勾配に関しても、結構悩みました。
前回、仮住まいのコンテナハウスに屋根をかけた際、5寸勾配近い急勾配になってしまったので、その反省も踏まえて3寸5分勾配にすることにしました。
上の写真がその5寸勾配の屋根です。この勾配に屋根材をかけるのは結構キツかったです。
屋根材には、アスファルトシングルなどのスレート材を使うつもりでいましたので3寸勾配で十分なのですが、これから温暖化による影響などで大雨が頻繁に降るのではと考え、少しキツめの勾配にしました。
あとは、見た目の問題ですかね。屋根は勾配がキツイ方が、家の外観としては見栄えが良いです。
しかし、実際に屋根工事をするのも自分自身なので、あまりキツイ勾配にするとまた怖い思いをすることになります。足場を組む必要も出てきますし・・・。
この屋根勾配についても、色々と考えてしまって何度も図面を書きなおしました。 結果として、コンテナのある東側を3寸6分勾配に、西側を3寸8分勾配にすることにしました。
東と西で微妙に違うのは、屋根を支える束の寸法のキリがいいところで決めたからです(笑)。
トイレ・風呂場・洗面所に必要な広さ
次に、家を真上から見た平面図を書きました。 玄関は東側(コンテナ側)の中央に配置することにし、入って右側を台所に、左側をダイニングにすることにしました。方向でいうと、北が台所で南がダイニングになります。
下水の浄化槽が北側にあったため、排水経路を短くするために水回りは北側に集中させようと考えたからです。
同じ理由で、コンテナと反対側の木造部分に風呂とトイレ、洗面所を作ることにしました。 棟梁からも、風呂場は絶対コンテナの中には作るなとも言われておりましたし。
さて、ここで悩んだのが、広さをどのくらいにするかです。
トイレの広さは、専門書を見ると135cm×90cmが必要最低限の広さだとあります。
洗面所は、洗濯機を置くと考えた場合では(135~180)×180cmぐらいの広さが適当らしいです。
問題は風呂場の広さで、これは風呂桶をどれくらいの長さにするかによって変わってきます。
風呂場の広さは、120×160cmか160×160cmで設計されることが多いらしく、ユニットバスなんかは大体この間のサイズのモノが標準の様です。
風呂場の広さを決める
当初、足を延ばして入れる160cmの風呂桶にしようと考えていたのですが、自分の行動をよく思い返してみると、私は家ではシャワーで済ませることがほとんどです。
湯船につかりたいときは銭湯に行くのが常だったので、こんなに大きなサイズは必要ないと考えなおし、 120cmの風呂桶を使うことにしました。
トイレと風呂は隣り合わせることにしたので、トイレのサイズに合わせた135cmで設計しました。
洗面所のサイズも、トイレや風呂場と同じ135cmとしました。
残った空間が、全て居間になります。計算してみると、400×273cmになりました。 もっとも、これは外壁から見た寸法になるので、実際の部屋の寸法は壁の厚みの分狭くなります。
平側と屋根の平面図を書く
この2枚の設計図で、ほぼ家の形が決まりました。 残りは、平側の設計図と逆の妻側の2枚ですが、妻側は窓の位置が違うだけで後は一緒なので描きませんでした。
平側の図面は、材料の拾い出しと窓の位置を決めるために一応書きました。 あとは、屋根を支える梁の間隔を決めるために、屋根の平面図も書いておきました。
平側の居間の窓は、西日が入ってくるのを嫌って小さめにしたのですが、今から考えるとこれは失敗でした。 この時、風通しの事は考えていなかったのです。西日はカーテンで防げばよいだけの話ですよね。
この失敗は、今でも悔やまれます。我ながら「なんでこんな風にしたんだろう?」と思いますが、この時は全く思い浮かばなかったのだからしょうがないですね(笑)。
あと、重要なのは家を建てる構法ですね。どのようなやり方で、家を建てていくかです。 実際には、これらの設計をする前にツーバイ構法でやると決めていました。
蛇足ですが、構法というのは建築業界の専門用語みたいです。 家の構造をどうするかという意味で使われるようです。
一般的には、工法の方がよく使われているのではないかと思いますが、こちらは工事の進め方という意味らしいです。
次は、この構法についてちょっと書いてみたいと思います。