森の中楽給幸足生活

森の中でのDIY生活を綴っています

引き寄せの法則は本当に効果があるのか?

f:id:torejariba:20200828215537j:plain
棟梁の飼っていた子羊たち

引き寄せの法則について考えてみた事

前回までで屋根を張り終えたので、家造りの方も一つの区切りがつきました。

そこで、今回はちょっとDIYから離れて、自然の中の暮らしにおいて考えた事を書いてみたいと思います。

今回のテーマは、以前田舎探しをしていた時にちょっとだけ触れたことのある引き寄せの法則についてです。

田舎探しをしていた頃は、考えただけで願いが実現しやすい時期でもありました。 それが、ある出来事を境にプッツリと途切れてしまったように思います。

それは一体なぜなんだろう?という事を、草刈りをしながら考えていました。

写真は、6年ほど前に棟梁が飼っていた生後間もない子羊たちです。 いつか自分も飼ってみたいとは思うものの、未だに犬すら飼ってません。 願いが叶っていない事のひとつですね(笑)。

引き寄せの法則というものについて

以前、田舎での不動産探しをしていた時の事を書いた時に、引き寄せの法則にあるイメージングアファメーションと呼ばれる技法を使ったと書きました。 具体的に自分の願望を頭の中に描くことで、それを実現していくという方法です。

引き寄せの法則に関しては、そんなことあるわけがないという懐疑的な立場か、良くても半信半疑という人がほとんどだと思います。

しかし、スポーツ選手には理想の結果を思い描くことでいい結果を生んでいるという人は多いですし、芸術家や映画監督などのクリエイティブな仕事をしている人の中にも、似た様な事を言っている人は多いように感じます。

願望は考えただけで実現するものだろうか?

なぜこのような話をするかというと、実は田舎探しをしていた頃の私も、まさにそのような状態にあったからです。

時間が掛かると思われた理想の土地もすぐに見つかりましたし、欲しいと思ったモノや出会いに関しても考えるとすぐに実現するという状態が続きました。

マンガ家の水木しげるさんも、その作中で頼みもしないのに手伝ってくれる人が現れる時期があったという事を書いておられました。どの作品だったかは忘れてしまいましたが(笑)。

この頃の私も、ちょうどそのような感じだったのです。

誰か(もしくは何か)に背中を押されている・・・ そんな感覚がしばらく続きました。

私に引き寄せが働かなくなったきっかけ

しかし、ある時期からそれもピタリと無くなってしまいました

私の今住んでいるところは、大半が谷になっているのですが、そこを埋め立てることが出来ればもっと広い土地が手に入ります。

これ以上広い土地はあまり望んでいないのですが、今住んでいる場所と谷との境目が急勾配になっているので、ここに土を入れてもう少し緩い勾配にしたいなとは考えておりました。

そう考えてからすぐに、建設残土を捨てさせてくれという申し入れが、地元の土建屋さんから持ち込まれました。まさに、渡りに船の話です。

しかし、単なる土であれば問題ないのですが、道路からはがしたアスファルト鉄筋付きのコンクリートを、残土の中にこっそり混ぜられるとちょっと厄介なことになりそうです。

渡りに船の話でしたが初めての事でしたし、何よりあまり付き合いのない土建屋さんでしたので、大丈夫だろうかという気持ちの方が強く働いてしまい、せっかくの話でしたがお断りすることにしました

この事をきっかけに、それ以来考えただけで願いが実現するという事はなくなってしまった様に思います。

引き寄せの法則を就活に応用してみる

去年の3月に、長年勤めてきた会社がなくなってしまいました。 それ以来、私はずっと仕事探しを続けてきたのですが、50歳という年齢もあってなかなか思うようにいかない日々が続きました。

しばらく、うまく行っていた頃の事は忘れていたのですが、ある日この頃の日記を読み返してみる機会があり、その時にふと思い出したのです。

早速、どういう所で働きたいのか? どんな仕事をしたいのか? 具体的にイメージしてから再度就活に挑戦してみました。

しかし、結果は同じでした(笑)

はて? あの時と一体何が違うのだろうか? 昔と今との違いを思い出しながら、色々と検討してみることにしました。

引き寄せにおける土地探しと仕事探しの違い

あの時の事を色々思い出しながら、今と何が違うのか比較してみたのですが、これだ!という事には思い至りませんでした。

まあ、思い至ったところで、それが本当なのかどうかは確かめようがないんですけどね(笑)。

思い当たるのは、最初に具体的にイメージするときに制限をなくせたのかどうかという事と、ワクワクした気持ちになったのかどうかという点です。

土地探しをしていた時は、可能か不可能か考えずに自由にイメージしていたのですが、仕事探しとなるとそれは全くできませんでした。

どうしても、まずそれが可能か不可能かを考えてしまうのです

しかしそれも当然の話で、極端な例えではありますが、例えば50歳の私がプロ野球選手になりたいと考えたところで、それがかなうワケがありません。

肉体的な衰えはどうしようもないですし、例え衰えていなくても生まれ持った才能はどうしようもないですからね。まぁ、いままで野球選手になりたいと思ったことは一度もないんですけれども(笑)。

引き寄せの法則を簡単には捨てられない理由

そもそも、引き寄せの法則をテーマにしている本のように、自分の望みを具体的にイメージするだけで、本当に願望が実現するものだろうか?という疑問は残ります。

懐疑的な立場の人であれば、そもそもそんなものは考える価値すらないと言うでしょう。 人生には、良い時もあれば悪い時もある。たまたま、そういう時期が重なっただけだと。

実際、引き寄せの法則に興味を持った人でも、関連本に書いてある通りに実践したのだが願いはかなわなかったという人がほとんどではないかと思います。

その結果、引き寄せの法則などあるわけがないという結論に至るだろうことは容易に想像がつきます。

私も、あの時の体験がなかったら間違いなくそうなっていたと思います。 あの時の体験があったので、簡単に捨て去ってしまうのはなんだかもったいないと思ってしまうのですよね。

引き寄せの法則を実現するカギとは?

個人的な感想を言わせてもらうと、引き寄せの法則を実現する最も重要なカギは、実際に行動に移す事にあると思っています。

当たり前のことのように思えますが、数多ある引き寄せ本のなかでも、このことをはっきりと書いてある本はほとんどないんですよね。

私も興味を持っていた時期には、数多くの様々な引き寄せ本を図書館で借りたり古本屋で買ったりして読み漁っていました。

その中で大抵の引き寄せ本は、自分の願望をノートに書き出すとか、どのようにイメージしたら良いかといった望みを引き寄せるための具体的な方法や、その本を書いた著者がその方法を使っていかに成功しているかという事には多くのページを割いています。

しかし、自分の思い描いた願望を叶えるために、実際にどのように行動に移していけば良いのかを書いた本は、全くと言っていいほど見当たりませんでした

当たり前すぎるからなのか? それとも、その必要はないと考えているからなのか? それ以外の理由があるからなのか?

機会があるのであれば、引き寄せ本を書いた著者たちに、なぜ行動に関することを書かないのか、是非とも聞いてみたいところです。

引き寄せの法則はやはり効果がない?

最近、この引き寄せの法則に関して、真っ向から否定する人の本を読みました。

残酷すぎる成功法則(エリック・バーガー著/飛鳥新社)という本がそれなのですが、この本の中で著者は引き寄せの法則は効果がないとはっきりと言い切っています。

この本の中で紹介されていたのですが、ニューヨーク大学の心理学教授であるガブリエル・エッティンゲンという人が研究した結果を紹介していました。

それによると、人間の脳というのは現実と空想を見分けることが苦手なのだそうで、引き寄せの法則を使ってイメージすると脳がもうそれで満足してしまい、空想するだけで終わってしまう事が分かったのだそうです。

引き寄せの法則に代わる概念WOOPとは

この引き寄せの法則に代わる方法として、WOOPという方法を紹介していました。

4つの段階の英語の頭文字をとったものですが、このWOOPには日本語に訳すとヤッターとかワクワクとかいう意味があるらしいので、それとひっかけているみたいです。

この4つの段階とは

  1. 自分の願望をイメージする(Wish)
  2. それについて、具体的に成果を思い描く(Outcome)
  3. 目標達成への具体的な障害について考える(Obstacle)
  4. その障害に対処する計画を考える(Plan)

1と2までは従来の引き寄せの法則と同じですが、自分の願望を達成する際に起こってくるだろう問題とその対策を考えるという点が違っていますね。

実際、ダイエットをテーマにした実験で、ちゃんと成果も出ている様です。

本の著者であるエリック・バーガー氏は、この方法が優れている点として、実現不可能な願望はこの3以降の過程で自然に分かって来るので、無駄な努力をする必要が少なくて済むことをあげています。

逆に言えば、自分の願望について4の段階までちゃんと考えることが出来れば、その実現に向かって努力する価値があるという事になります。

現在、私はこの方法を使って仕事探しをしてみようと考えていますが、はてさてどうなりますことやら(笑)。

それはともかく、今後引き寄せの法則というのは次第に廃れていき、これからはこのWOOPという方法が取り上げられていくのではないかと考えています。

以上、秋の夜の森の中で、遠くで鹿の鳴き声を聞きながら考えた事を書いてみました。