屋根材の施工の仕方3 シングルの値段や施工方法
左側の赤屋根がシングル材を張った屋根
屋根材の種類とシングル材の選び方
今回は、ルーフィングの上にアスファルトシングルという屋根材を張っていった時の話です。
前回、屋根の全面にルーフィングを張っていきました。
これだけでもだいぶ違うのですが、ルーフィングには取り付け時に使用したタッカーの穴があちこちに開いていますので、これだけではいずれ雨漏りしてきます。
やはり、雨は屋根材でちゃんと防いでやらなくてはなりませんので、私はこの上にアスファルトシングルと呼ばれる屋根材を張っていきました。
屋根材にはどのようなものがあるのか?
さて、屋根材といっても結構色々な種類があります。 仮の住まいの屋根には、トタンの波板を使用しました。これは金属スレートの一種になりますね。
一般の日本の家屋には、屋根瓦が葺いてあることが多いですが、瓦は重い上に入手も専門店に頼らなければならないので、これは素人が一人でやるにはかなり厳しいと感じます。
家を建てる際にセルフビルドの本をたくさん読みましたが、屋根材に瓦を使用して解説している本は見たことがないので、施工方法もよく分かりませんでした。
セルフビルドの本では、大体アスファルトシングルかコロニアルと呼ばれるスレート材を使用しています。
釘もしくは糊を使って固定するだけなので施工も簡単ですし、しかも軽いのでセルフビルドで使用するにはうってつけだと思います。ホームセンターにもよくおいてありますので、入手も簡単です。
欠点としては、耐用年数が比較的短いことと、シングルに関しては燃えやすいという事でしょうか。 なにせ、原材料がアスファルト・・・ つまり原油ですからね。
専門業者の人に話を聞いたところ、シングルを一般住宅に施工することはあまり無いそうです。 理由は、やはり燃えやすいからなのだそうです。
難燃性のシングルというのもあるみたいですが、やはりほかの屋根材に比べると燃えやすいみたいですね。
私はあまり迷わずに、アスファルトシングルを使用することにしました。 というか、この屋根材があるから屋根工事も自分でやってみようという気になったのですが(笑)。
ルーフイングは風には弱いらしい
ルーフィングを張り終えたのは、6月の上旬頃でした。
梅雨に入りかけで雨が降ることも多くなってきましたし、何よりも疲れて体が動かなくなってきたので、ちょっと一休みしたいところでした。
しかし、ルーフイングというのは雨には強いが、風には弱いみたいですね。
強風のためにルーフイングがはがれてしまい、3回もやり直す羽目になってしまったという話を、他の人が書いたブログの中にこのタイミングでたまたま見つけてしまいました(笑)。
ここは多少無理をしてでも、屋根材を張る作業に移った方が良さそうです。
アスファルトシングルのお値段
最初は、屋根材のアスファルトシングル(以下シングル)もホームセンターで購入するつもりでしたが、早瀬さんが懇意にしている屋根工事屋さんがいるというので、紹介してもらうことにしました。
値段はホームセンターよりも若干高かったのですが、施工方法など分からない事も親切に教えてくれたので、相談料だと考えてこちらで購入することにしました。
私が購入したのは2012年でしたが、当時は20枚入り一束で約5000円でした。 値段はその時その時で、微妙に変わるようです。
必要枚数を屋根の面積から割り出すと、32束ほど必要になりましたので、シングルだけでも16万弱になる計算です。
この他に、シングルを止めるための釘と糊が必要になるので、さらに1万円5千円程余計にかかることになります。
ちなみに、私が購入したシングルは一束(20枚)で2.2㎡の面積に施工できると書いてありました。
アスファルトシングルの色について
アスファルトシングルには、何種類かの色があります。
ホームセンターには、黒・赤・緑の3種類しか置いていなかったのですが、業者の人が持ってきてくれたカタログにはそれ以外の色もあり、全部で12~16色ほどあったと記憶しております。
どの色にするか結構悩んだのですが、最終的に赤屋根にすることにしました。
普通ならば、黒を選択する人が多いと思いますが、私はなぜか黒い屋根って嫌いなんですよね~。 緑は周りの風景に溶け込んでしまうと思ったので、残った赤を選択しました。
でも、業者の人がカタログを持ってきてくれた時には、既に購入してしまった後でした。 最初の何束かは、ホームセンターで既に買ってしまっていたのです。 この時、タイミングが合えば、もっと違う色にしていたと思います。
この事については色々と経緯があるのですが、長くなる上に私以外の他の人にはどうでもいい話ですので割愛いたします(笑)。
シングル材と専用釘と糊を搬入する
購入したシングルを搬入したのが、6月の中頃でした。 30束弱というと結構な量になるのですが、4tトラックだとちょっと載っているだけという感じでした。
積み下ろしも一人だと大変ですが、数人がかりでやるとあっという間です。 こういう時に、人手が多い事のありがたさを感じますね。
この時に、シングルを張るための糊と専用釘も一緒に入手しました。 糊の量は工事屋さんに割り出してもらいましたが、18kg入りの缶以外にも9kgと3kg入りの缶が1缶づつありました。つまり、全部で30kgですね。
この時は、こんなに必要なのだろうかと思っていましたが、これでも必要ギリギリの量でした。 ちなみに、糊は18kgの缶で6千円でした。
シングル材は真ん中から張っていく
さて、翌日から早速屋根材(シングル)を張っていきました。 まずは、張っていく位置を示すための線を引くことから始めました。
屋根材は下から張っていくというのが原則ですが、横方向は何も知らなければけらば側、つまり端っこから張っていってしまうと思います。
しかし、屋根材は真ん中から張っていった方が収まりが良いらしいので、マニュアル通りに施工することにしました。(理由はマニュアルには書いてありませんでした)
ちなみに、マニュアルというのは商品に付属しているわけではありません。 私は、メーカーがネット上で公開している資料を参考にしました。 それをここではマニュアルと呼んでいます。
上の図のように、シングルの幅(915ミリ)の倍数分の距離の所に一本(基準線1)、その線からシングルの幅の半分の457ミリ離れた位置にもう一本(基準線2)、墨ツボを使って縦方向に線を引きました。 シングルの幅は915ミリなので、半分の幅は457ミリになります。
横方向のシングル材取り付け位置にも線を引く
次に、軒先のラインと平行になるように線を引きました。これは、シングルを張っていく横方向のラインです。
マニュアル通りに、最初のラインを420ミリで、それ以降は127ミリ幅で引いていきました。
420ミリというのは2列目の位置です。 1列目は軒先に沿って張っていくので必要ありません。
シングルの縦幅は315ミリあるのですが、有効幅は127ミリしかありません。 残りの188ミリは重ね幅になります。ちなみに、上の図での数字の単位はミリです。色付きの数字は、シングル材の枚数(段数)を表したものです。
なので、2列目の位置は442ミリ(315+127ミリ)になるはずですが、上の図にも書いてあるように420ミリの位置で取り付けます。 この差の22ミリで、材の歪みなどによる軒先やケラバの誤差を吸収してしまおうという考え方らしいです。
5列目までは、マニュアル通りに横方向の線を引いていました。
しかし、この線に合わせるよりも、シングルを打つときに両端の長さを測りながらやった方がきれいに仕上がるので、途中から線を引くのは止めました。
さて、次はいよいよシングル材を屋根の上に張っていきます。