ログハウスの長所・短所
私が感じたログハウスの長所と短所
今回のテーマは、私が感じたログハウスの長所・短所についてです。
前回、在来構法とツーバイフォー構法の違いについて書いてみましたが、実はもう一つ家を建てるやり方があります。
山小屋などでおなじみの、ログハウス(丸太小屋)を建てる構法ですね。
山に家を建てると聞いて、ログハウスが真っ先に頭に思い浮かぶ人も多いのでは?
今回は、このログハウスについてちょっと書いてみたいと思います。
と言っても、私自身はログハウスを建てたことがないので、ログハウスに住んでいる近所の人達から見聞きした話や、本などで読んだ話などが主です。
ログハウスの長所
ログハウスの長所は、何と言っても外壁と内壁工事をやらなくてもいいことだと思います。 その2つの壁の間にある、断熱材を入れる作業も必要ありません。
在来もツーバイフォーも、外壁の施工が済んだら断熱材を入れてやり、その後で内壁を取り付ける作業をやらなければならないのですが、この作業を少人数でやると結構時間が掛かります。
ログハウスではこの作業が必要ないので、その分時間を削減できます。
これは工期を短く済ませたい人には魅力的な長所だと思います。
しかも、断熱材を入れないのに断熱性も高いらしいです。 近所の人の話ですが、ストーブを消した後もしばらくの間は暖かいのだとか。 もっとも、部屋の中が温まるまでに時間が掛かるらしいのですが。
チェーンソーを使うのが好きな人であれば、ログハウスで使う主な工具はチェーンソーになりますので、かなり楽しい作業になるのでは? これも人を選びますが、長所と言えるのではないでしょうか。
材料も、自分で伐採した丸太で出来るので、そうした場合にはかなりのコスト削減になると思います。
但し、十分に乾燥させた丸太でやらないと、建てた後ですき間だらけになってしまい、とても住めるような家でなくなってしまう可能性が高いです。
木そのものを壁に使うので、調湿効果も高いと言われているようです。これも長所と言えるでしょう。
ログハウスの欠点
ログハウスの欠点は、建ててからしばらくすると、丸太のそりや歪みですき間が出来てくることでしょう。 完全に乾燥した丸太でやっても、この現象は起きるのだそうです。
セトリングというらしいですが、これを防ぐために定期的に通しボルトを締め上げて調整してやらないといけないそうです。
つまり、他の2つの構法と違って、建てた後からのメンテナンスがより多く必要となってくるのが欠点です。 近所の人の話だと、10年近く経った今でも隙間が出来てくるとか。
外壁の塗りなおし作業も、他の2つの工法と比べると短い周期でやらないとダメみたいです。 この点でも、メンテナンスに時間がとられてしまいます。
あとは、材料(丸太)がかなり重くて人力では限界があるので、家のような大きなものを建てるには、どうしてもクレーン車などの重機が必要になってくるのがネックですね。
丸太1本の重量は、長さや太さによって当然変わってきますが、太さ30cm長さ6mの杉材で4~500kgにもなるとか。
こんなに重いと、とても人力でどうこうできるレベルじゃないですね。 常時、人がいっぱいいるような所であればなんとかなるのかもしれませんが、そんなことをするよるも機械を使った方が手っ取り早くて効率が良いです。
当然、家全体の重量も重くなってくるので、地盤や基礎も他の2つの構法よりもさらに頑丈なものが必要になってくると思います。
長所の所で、コスト削減とか工期短縮と書いていまいましたが、こういうところで金と時間を食うらしいので、トータルで見るとログハウスの方が高くついてしまうみたいです。
他にも、台風や大雨の時に壁から雨漏りするだとか、開口部があまりとれず、しかも壁全体が伸びたり縮んだりするので、窓やドアなどの建具を付ける時は注意が必要だとか色々あるみたいです。
まとめ
こうして書いてみると、長所よりも短所の方が多い気がしますが、実際にログハウスに住んでいる人の話を見聞きしていると、あまり悪く言っている人はいない気がします。
こんなはずじゃなかったと言って、引っ越していったという話はあまり聞きません。
近所の人に、ログハウスの住み心地を聞いてみたところ、以前住んでいた古民家よりは快適だと話してくれました(笑)。 古い家は隙間が多くて、夏は涼しくて快適なのですが、冬は寒くて外にいるのと変わらないのだそうです。
私が思うに、ログハウスを建てて住んでいる人というのは、そういう不便さも楽しめる人たちなのではと感じています。
もしかすると、ログハウスの魅力とは、他の2つの構法にはないログハウス自体が持つ独特な個性にあるのかもしれません。
どちらにしても、私のようなものぐさ人間にはログハウスは向かないと感じました(笑)。