森の中楽給幸足生活

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ツーバイ工法名物の壁起こしをする

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壁を取り付けた後の様子

出来上がった壁を3人がかりで起こす

今回は、出来上がった壁を起こしてから、組み立てて固定していった時の話です。

壁を起こす作業は、他の工法では見られないツーバイ工法特有の作業です。

といっても、出来上がった壁を大勢でよっこらしょと起こしてやるだけなのですがね。

うちは小さな家ですし、また私もそういうことを頼める友人が少なかったものですから、3人だけでの壁起こしとなりました(笑)。

壁を起こす作業をする前に

壁起こしの滑り止め釘

さて、出来上がった壁は仕事のない日曜日に起こすことにしました。 助っ人に頼んだ人も、休みの日でないと来られませんので。

出来上がった壁は、通常起こす順に重ねて置いておくらしいですが、うちは床面積が狭かったのでそれだけの余裕がありませんでした。 ですので、妻側の2つの壁は組み立ててから別の場所に置いておきました。

壁を起こす際には滑って床から落ちないように、釘を1本か2本下枠に斜めに打ち付けておいた方が良いと棟梁から言われていたので、その通りにしました。

しかし、いざ壁を起こしてみると、この釘が邪魔でうまく起き上がってくれません。 仕方がないので、この釘を抜いてから壁を起こしてみたのですが、滑ることもなくすんなりと起き上がってくれました。

どうやら、この方法はもっと大きな壁を起こすときに有効みたいです。 うちの様な小さな壁では、そんな必要なかったですね(笑)。

平側の壁でも余裕で起き上がりました

ツーバイ壁の下枠部分

まず、平側の大きな壁を起こしました。2分割したので364cmの長さですが、余裕で立ち上がりました。 あとで妻側の壁を起こした時も、一人で十分に立ち上がりました。

実際には、起き上がった後であちこち釘でとめていかなければならないのでもう一人いないとダメですが、壁起こしは思ったほど大変な作業ではなかったです。

こんなことなら、2分割せずに728cmの長さで作ってしまえばよかったと思いました。

壁を起こした後、一人が支えてその間に他の2人が垂直を下げ振りで見てから、壁を支える斜め材を打ち付けました。それから、土台と重なっている合板部分を釘で打ち付けて行きました。

壁を取り付ける所が直角になっていない?

さて、次は妻側の2つの壁ですが、この時にちょっと問題が発覚しました。 土台と大黒柱が直角に入っていなかったのです。

いろいろ測りなおしてみた結果、どうやら大黒柱の垂直の見方が甘かったようです。 合板を重ねて直角を見てみると、最大で3cm程ズレておりました。

このままでは壁が入らないので、大黒柱の方を修正しました。今さらこんな事していて大丈夫かいな?と思いましたが、仕方がありません。

もう片側の壁の方も、わずかですがズレておりましたが、誤差範囲内と判断して修正しませんでした。

妻側の壁は、面積が小さかったので起こすのではなく、壁ごと3人で持ち上げて取り付けました。

壁同士を頭つなぎで固定していく

3方の壁をねじで仮止めしてから、頭つなぎの作業をしました。 これは壁同士を固定するために、上枠の上にもう1本ツーバイ材をのせて釘打ちするものです。

平側妻側の壁を頭つなぎで固定してから、平側の残りの部分にもツーバイ材を入れていきました。 ここまでで夕方になってしまったので、助っ人に来てもらった2人は帰っていきました。

正確に言うと、2人ではなくて2組です。夫婦で来られていたのですが、女性に力仕事をしてもらうのは気が引けたので、もっぱら釘打ちや周辺の整理などをしてもらっていました。

私も、この日は片づけをしてから作業を終えました。

段差が出来ていることに誰も気が付かず

建築中(平側から)

翌日、この上にさらにもう一本頭つなぎのツーバイ材をのせました。 これは強度を出す目的もあるのですが、それよりも高さ調節の意味合いの方が大きいです。

屋根の勾配をもう片側と合わせるために、もう一本頭つなぎの材を入れました。

しかし、この作業中に平側の2枚の壁のつなぎ目が合っていないことに気が付きました。

2cm程ですが段差が出来ていたのです。昨日は、全く誰も気が付きませんでした。

仕方がないので、一旦頭つなぎと仮止めのねじを外してから掛け矢で上からバンバン叩いたのですが、一向に揃う気配がありません。

はて、なぜだろうと一旦下に降りてからよく見てみると、土台と壁の合板を釘打ちしていたのをすっかり忘れておりました(笑)。

面倒くさいですが、この部分の釘を全部抜いてからもう一度掛け矢で叩いてみると、今度はすんなり・・・とはいかなかったですが、なんとか揃ってくれました。

もう一度、頭つなぎと釘打ちをしてから作業続行です。 しかし、昨日はなぜ誰も気が付かなかったんでしょうね?

大工をやっていると、結構こういう事が多いです。 明らかに間違っているのに、その時は全く気が付かないんですよね~。素人だから・・・でしょうか?

手作業でひたすらに釘を打つ

ツーバイ工法用の釘

  ツーバイ用の釘(これは65ミリ)

ツーバイ材を全て取り付けてから、直角垂直が出ているか、おかしなところはないかチェックして回りました。 異常がなかったので、今度は指定箇所に全て釘打ちしていきました。

この時は、一日中ずっと金づちを振っていた感じです。 とにかく、これでもかというくらいに釘を打っていきますので、手作業ですべてやると大変です。

ネイラーと呼ばれる釘打ち機があれば楽なのですが、必要性を感じた90ミリのネイラーはどこを探しても売っていませんでした。

ちなみに、ネイラーは一つの長さの釘しか対応できないみたいです。

つまり、4種類の長さの釘があれば4つのネイラーが必要という事です。

高価な工具だったので(10万以上する)、あまり真剣に導入は考えていませんでしたが、ずっと家造りを続けていくプロの人でもなければ、買う必要はないと思います。 それはとにかく、ここはしんどくても手作業でやっていくしかありません。

しかし、手作業でずっと釘を打っていると、一日が終わる頃には右手がカチカチに硬くなっていました。 人間の身体って、チ〇コ以外でもこんなに硬くなるんですね(笑)。

楽に釘打ち出来ている時は音が違う

釘打ちも、慣れてくるとスッと入ってくれるようになったのですが、それまでは力任せに釘を叩いてしまっていたので、かなり失敗しておりました。

75ミリまではそれほど失敗しなかったのですが、90ミリの釘になると最初は失敗ばかりしていました。

体験塾で5寸釘(約150ミリ)を打つ機会があったのですが、棟梁以外で成功した人は誰もいませんでしたね。 それくらい長い釘を真っすぐに打つのは難しいです。

ちゃんと釘が打てている時は、音が違うのですぐに分かります。 力任せに打っていた時はガンガンという感じでしたが、慣れてきて楽に打てている時はトゥイントゥインという感じの音がしていました。

こういう音がしている時は、長い釘でもあっという間に材に入ってくれたので気持ちが良かったです。 コツとしては、手首のスナップを利かせて釘と金づちの頭を合わせていく感じです。 慣れてくると、本当に力はいりません。

最後に、頭つなぎと大黒柱を羽子板ボルトで固定して壁の取り付け作業は終了しました。